Peplinkのパートナー企業は、ロンドンを代表するファッションブランドやその他のブランドと協力し、複数の異なるショー向けにネットワークインフラを構築していました。最大の課題は、多数の来場者が同時に利用できる十分な帯域幅と、制作チームによるライブ配信を支える安定した接続環境の確保でした。ブランド側は、高解像度の配信(HDおよび4K)に対応するため、非常に高い帯域容量を求めていたのです。
予算に余裕があったことから、複数の接続オプションが検討されました。しかし、会場のロケーションが新たなハードルとなりました。メインショーは公園内での開催を予定していたため、機材を設置できるインフラが限られていたのです。さらに、ショーの開催が間近に迫っていたことから、短納期での対応も必須条件となっていました。
EPXはまずドロップインモードで導入され、既存のインフラとシームレスに統合されました。5G、SFP、およびWANモジュールを組み合わせた構成が採用され、高速かつ安定した接続のために光ファイバー回線も利用されました。光ファイバーの導入により、ネットワークの帯域幅が拡張され、遅延も大幅に低減されました。さらに、EPXとマストの間にはPoint-to-Point(PtP)接続が構築されました。PtP接続は、効率的なデータ転送とネットワーク管理を可能にします。
トラフィックシェーピングを目的として、PfSenseファイアウォールがEPX上の仮想マシンとしてインストールされました。これにより、ストリーミング用に適切な帯域幅が確保され、ネットワークの混雑を防ぐことができます。さらに、Synergyモードを活用し、2台のBR2 Proと4台のHD1 Dome ProをEPXに接続することで、複数のWAN接続を仮想的に1台のデバイスに統合しました。加えて、最大6基のStarlink端末が導入され、公園という開放的な環境を最大限に活用できる構成となっています。
SpeedFusionトンネルが複数構築され、スムージング機能およびTCPアクセラレーションが有効化されたことで、低遅延かつ高画質なファッションショーのライブ配信が実現されました。また、この接続ソリューションでは、来場者がSNSなどのオンラインプラットフォームへアクセスできるよう、十分な帯域幅も確保されました。その結果、ロンドン・ファッションウィークでは最大5,000人のライブ観客を迎えることができ、さらに、Peplinkが提供した強力な接続環境を通じて、何千人もの視聴者が配信を楽しみました。
EPX
BR2 Pro
HD1 Dome Pro